あはひのいろ

二日間布団の中だった

志村ふくみさんの文章を読んでいた


読んでいると
ぼやっとした自分のなかの色彩が
瞬く間にあざやかになるような感覚


結局色をおいかけても
それはみんな心がつくりだすもの
ないものと同じ 

と、そうわかっていても。

やっぱり色をおいかけたいし
こころにとどめておきたい


人間国宝の染色家であり
織り師ならではの
色のとらえかた、
またそれに対する
的確で、まるでその場で匂い立つような
文章表現に夢中になって読んでしまう


また、植物染料を扱うことの大変さや 
染めようとする人しか出逢うことのできない魔法のような植物自体の色の魅力…
私が実際に感じたことのある色は
蓬や玉葱の色くらいだけど


綾部に行って
いろんな風景をみてきた
山陰だから曇り空の景色には
灰色がまざる

それが何故か心地よく感じた


私のみたい色は
もはや 私の住んでいるあたりには
残っていないらしい

黒谷和紙会館の前を流れる
小さな川は
とてもきれいに透きとおっていた

緑は
青 と 黄色の あわい の色なんだそう
あわひ ってこうやって使うんだね

わたしには
黄色も青もみえるいろ

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