雪虫

ゆきむしが飛んでいた

わたげのように

ふわりふわり

わたしをこわがりもせず

ちかづいてくるので

手を差し出した

てのひらに ほわり とまった

おしりにわたぼうしをつけた

初雪を知らせる虫

触るとしんでしまうんだって

はかないいのち

わたしのいのちも

ゆきむしのいのちも

違うようでおんなじ

そのひととびでなにを思う